5年前の契約は損してる?古い法人光回線を使い続ける隠れたリスク
「うちの会社はもう何年も前に光回線を引いているから大丈夫」
「毎月問題なくネットが繋がっているから、わざわざ見直す必要性を感じない」
オフィスの総務や経理を担当されている方、あるいは経営者の方で、このように考えている方は非常に多いのではないでしょうか。家賃や人件費と違い、一度引いてしまったインターネット回線の契約は、トラブルでも起きない限り「そのまま放置」されがちな固定費の筆頭です。
しかし、通信業界の進化や料金プランのトレンドは、ここ数年で劇的に変化しています。もし貴社が「5年以上前の契約」や「フレッツ光+個別プロバイダ」の構成をそのまま使い続けている場合、目に見えないところで大きな金銭的損害と、業務効率の低下を引き起こしているリスクがあります。
古い法人光回線を放置することの「3つの隠れたリスク」について詳しく解説します。
リスク1:最新相場から取り残された「コストの割高化」
通信費の見直しをしていない会社で最も多いのが、単純に「毎月の支払いが相場より高い」というケースです。
- 光コラボレーション(光コラボ)への移行漏れ: 2015年以降、NTTの回線を借り受けてプロバイダと一体型で提供する「光コラボ」が主流になりました。それ以前の「NTT東日本・西日本のフレッツ光 + 別途プロバイダ契約」という2社個別の契約を続けている場合、セット割引が適用されず、毎月1,000円〜2,000円近く割高な料金を支払い続けている可能性が高いです。
- 不要な「昔のオプション」の肥大化: 導入当時は必要だったものの、現在は全く使っていない機器のレンタル料や、古いセキュリティオプション、遠隔サポートなどの月額費用が、解約されずに毎月引き落とされ続けているケースが散見されます。
1拠点あたり月2,000円の無駄でも、年間で24,000円。これが5年続けば12万円の損失です。複数拠点を持つ企業であれば、その損失額はさらに数倍に膨れ上がります。
リスク2:旧世代の接続方式による「社員の生産性低下」
「ネットは繋がるけれど、夕方になると妙に遅い」「Web会議の音声がよく途切れる」といった社内の不満は、回線そのものではなく「接続方式の古さ」が原因かもしれません。
- PPPoE方式というボトルネック: 古い契約の多くは「PPPoE」と呼ばれる従来の接続方式を使っています。この方式は、インターネットへ接続する際に必ず「網終端装置」という場所を通過します。近年のクラウドサービス利用拡大やWeb会議の普及により、この場所がいわゆる“大渋滞”を起こし、速度低下を招いているのです。
社員が「ファイルのダウンロードを待つ時間」や「ネットの遅さにイライラする時間」を時給換算してみてください。インフラの古さが、企業の生産性を間接的に大きく押し下げているのです。
リスク3:請求書がバラバラなことによる「管理工数の無駄」
コストの問題は、月額料金という「数字」だけではありません。管理の手間という「人件費」にも悪影響を及ぼします。
- 経理処理の煩雑さ: 回線はNTT、プロバイダはA社、固定電話はB社……とバラバラに契約していると、毎月複数の請求書が届き、それぞれの仕訳や振込手続きが必要になります。
- トラブル時のたらい回し: 万が一「ネットが繋がらない」というトラブルが起きた際、どこに原因があるか分からないため、NTTに電話したら「プロバイダに聞いてくれ」と言われ、プロバイダに電話したら「回線側の問題だ」とたらい回しにされる――。こうした対応に総務担当者の貴重な時間が奪われること自体が、企業にとっての大きな損失(管理コスト)です。
まとめ:定期的な「インフラの健康診断」を
インターネット回線は、一度契約したら終わりではありません。定期的に見直しを行うことで、「月額料金が安くなり、通信速度が上がり、さらに管理も楽になる」という、会社にとってメリットしかない結果を得ることができます。
「うちの会社も、もしかしたら無駄なコストを払っているかも……」と少しでも感じたら、まずは毎月の請求書をチェックすることから始めてみましょう。